なんて自由にのびのびと歌っているんだろう。
サッチモのあの渋い歌い方から、なんという変わり方をしていることか。『この素晴らしき世界』をこんなに軽やかでリリカルに歌うなんて、想像を絶するものがある。 「hiroのオリジナル曲です」って言われたら、うっかりと信じてしまいそうな・・・。 『バイ・ザ・ウェイ』は聴いてる途中で笑い出してしまうほどスゴイ!(笑) まさかこんな風に歌うとは! ほとんど有り得ないでしょ? レッチリをサンバにするなんて・・・。 『タイム・アフター・タイム』では、最近、hiroちゃんの曲でも垣間見える「力の入ってないボーカル」を堪能出来る。 それでいて存在感はちっとも変わらずにあるというのは、稀有な才能というしかない。
なんて楽しそうに歌っているんだろう。
『アイ!・コシータ・リンダ』は、聴いていてひたすら楽しい! 夏のアルバムにはピッタリ! 『ホーダ』は、本人的にはかなり限界に近い挑戦だったらしいけど、聴いている限りではそんなことを感じさせない。 リズミカルで、軽快で、カッコ良くて、自然に身体が動き出してしまう。 『カーニバル』・・・もう、カッコ良過ぎ! 思わず踊り出してしまいそう!
なんて心を揺さぶる歌なんだろう。
『この素晴らしき世界』を聴いていて・・・私のアイデンティティが揺らいでしまうのを感じてしまった。 『遥かなる影』の懐かしくも新鮮な響きに、胸の奥に不思議なざわめきを覚えた。 『ワン・ラヴ/ピープル・ゲット・レディ』の、楽しく力強くやさしい歌を聴くと、自然に顔に笑みが浮かんで来る。
前作では、JAZZのスタンダードをほぼ忠実に表現しているという感じがしたが(もちろん「hiroとしてのJAZZの歌い方」も少しずつ織り込んではいたけれど)、 今作ではJAZZに止まらずにサンバやボサノバ、ポップス、ラテンと幅広いジャンルから選曲している。 そのアレンジもまた、オリジナルからは想像出来ないほどの変化をしているものもあったりして、プロデューサー共々新しいことへのチャレンジを楽しんでるかのようだ。 hiroとしての活動の中では、恐らくこれほど挑戦的なこと、ほとんど冒険といっても良いほどの取り組みをすることは難しかったのではないか。 『hiro』だけでは出来ない、音楽的表現的な振り幅の大きさを試しているのが、Coco d'Orなのではないだろうか?
2年前、前作のアルバムのレビューをしたとき、その末尾にこんな文章を書いていた。 「『Coco d'Or』はただの一枚のアルバムに過ぎないかもしれないが、hiroちゃんの無限に続く未来への道を指し示している、と思う。」 ・・・2年前に感じたことは間違っていなかった、そう確信させてくれたアルバム第2弾でした。
前作『Coco d'Or』同様、この『Coco d'Or2』のレビューも相当に難産でした(苦笑) 余りにも幅広いジャンルから選曲されている為に全体をまとめるキーワードが見つけられなくて、苦しんだ挙句に印象から記述するという苦し紛れな文章に。 当然気に入るはずもなく、「全面改訂しよう」と思いつつも時間だけはドンドン過ぎて行ってしまい・・・気が付けばもう年末。 FCイベントに向かうための道中『Coco d'Or2』を聴き直している時に、「幅の広さそのものをキーワードにすれば良い」と思い付いて、やっと書き直せました。 以前に書いたレビューは、文章はいくらか手直ししてますが、ほぼそのまま残してます。 やっぱり、その時に感じたものが一番正直な気持ちなんだと思うし、ね・・・。 (2007.01.07 O.H)